登場人物

瀬名さん 起業家プロデューサー29歳 時々キザ、時々オタク

愛美ちゃん 起業するためダブルワークで奮闘中のOL 27歳 感情表現豊かな猪突猛進 瀬名さんは会社の元先輩
========
とある、土曜の昼下がりのお話(その3)
========
起業をするために毎日ダブルワークで奮闘中の愛美ちゃんは今日も瀬名さんのところにやってきています。
Amazon新サービス「PrimeNOW」について起業家が置き換えられるポイントを学んでいます。
(その1はこちら)
(その2はこちら)
瀬名「ところで愛実ちゃん、Amazonの新サービス『PrimeNOW』の広告見たことある?」

愛実「いいえ!見たことないです!どんなのですか!」

瀬名「こんな感じのだよ。これは渋谷駅で撮ったものなんだ。」

愛実「
化粧して出かけるより、1時間Amazon……わ〜〜わかる!!」

瀬名「うん、そこも確かにポイントなんだけど、なにか気づかない?
ヒントは『名前』」

愛実「え〜っとこのサービスの名前は『PrimeNOW』
あ!この広告、名前が目立ってない!!?」

瀬名「そう、よく気付いたね。そこが
今回のポイントだ。
僕なんかはこの広告を見た時にはまだ『PrimeNOW』というサービスだと認識しなかったからね!!」

愛実「えええええ!!?瀬名さんに気づかれないなんて…Amazonさんどうしちゃったんですか?痛恨のミスですか??」

瀬名「いや、これはおそらく
戦略だよ。」

愛実「戦略!?
名前を目立たなくするのが戦略ですか?」

瀬名「正確に言えば、
『名前以上に覚えやすいものを優先した』が正解かな。」

瀬名「よく考えて欲しいんだけど、これは駅に貼ってあったんだ。ぱっと見た時に、まずさっきの愛実ちゃんみたいに『化粧して出かけるより…』という
あるあるネタに興味惹かれるよね?」

愛実「はい!ちょっとした買い物なんかはスッピンで出ちゃえ〜って思いますけど、やっぱり周りの目は気になります…だから
外にでなくていいなら嬉しいです。」

瀬名「で、興味を持った愛実ちゃんは、
『PrimeNOW』と書かれているのと
『1時間Amazon』と書かれているのは
どっちが印象に残る?」

愛実「
ダンゼン『1時間Amazon』です!Amazonの事はネットショップって知っているし、1時間とつくことで、『まさか1時間で届けてくれるの!?』って予測ができます!」

瀬名「そう!世間一般的には
Amazon=日本最大級のネットショップってことはかなり認知されている。だからその
名前+時間で『何をしてくれるサービスなのか?』を端的に表しているんだ。」

愛実「逆に、『PrimeNOW』って書かれてたら、
新しい会社の知らないサービスだと思ってイメージしにくいし、信頼も得にくいですよね!!」

瀬名「そうそう。ここが重要なんだけど、
お客様にとって一番知りたい内容は、商品名や、会社名じゃなくて『何をしてくれるサービス(商品)なの?』ということ」

愛実「想いを込めてつけた名前だから、前に出したいけど、それはあくまで
提供する側の視点ってことなんですね!」

瀬名「もちろん、商品名を覚えてもらうことも大事だし、
”その前に”お役立ち内容を伝えなくては覚えようとも思わないからね!まぁ今回の場合は、
既に認知されている名前を使った例だから
個人の起業家はそのまんま真似はできないけどね。」

愛実「
『何を伝えるのか!』意識してメッセージ作ります♪」
まとめ
作画&執筆 USPデザイナー畠山勇一
